加齢臭とは

カレーシュウ?

今でこそ加齢臭は一般的になりましたが、初めてその言葉を聞いたときは活字ではなく会話の中だったので真剣に「カレー臭」だと思っていました。

「カレー臭い人って確かにいるよなー。」と妙に納得したのをおぼえています。

のちに「カレー臭」ではなく「加齢臭」だと分かって一人赤面したのですが、正直なところどんなニオイなのか認識できませんでした。

オヤジ臭とも年寄り臭とも違うその加齢臭とやらを嗅いでみたい気持ちになりました。

ニオイは主観的なモノ

実際、嗅覚はなかなか共感しづらいものです。

自分が良いニオイと感じたものが、人によっては悪臭ともなります。

当然、逆のパターンもありえます。

ですから万人が嫌悪するニオイって例えば便臭とかしか思い浮かばない。

しかしその便臭さえも自分の子供のものはあまり気になりません。

つまり嗅覚はものすごく主観的なものなのです。

そんな私が初めて加齢臭を認識したのは当時の上司の体臭でした。

その時まだ50代前半の方でしたが、ある飲み会の席の時なんとも言えない古い天ぷら油のようなニオイがその人から漂ってきたのです。

思わず「ああ、これかー」と声を上げそうになりました。

確かに今まで嗅いだことがないニオイでした。

いや、実は嗅いだことはあってもそんなに気にならなかったのかもしれません。

今まではたまにオジサンが発するニオイとしてしか感じていなかった。

それが加齢臭という立派な呼び名がついて認識するようになったのかもしれません。

加齢臭とはそんなイメージ先行型のニオイです。なぜなら女性だって加齢臭がある人がいますが、そんなに話題にも上らないし、気になりません。

多分、自分のニオイを常日頃、気にしてケアしているからだと思います。

加齢臭の正体

そもそも「加齢臭」は化粧品メーカーの資生堂が名付け親です。

1999年に「高齢者特有のニオイの元」を発見した際につけられたのです。

そう元々は高齢者特有のニオイとして認識されてたんですね。

そしてそのニオイの元が「ノネナール」という酸化物質です。

「加齢臭」とはこの「ノネナール」のニオイということになります。

ノネナールとは何か

加齢臭の正体はノネナールであると申し上げました。

それではもう少しノネナールについて考えてみます。

ノネナールは一言で言うと脂肪酸と過酸化脂質が反応してできる化学物質です。

過酸化脂質とは脂肪が酸化した物質です。

人間が生きていくうえで酸化とういうのは避けて通れない宿命です。

なぜなら酸素は私達にとってなくてはならないものだからです。

栄養素と酸素が結びつき私達の活動エネルギーとなります。

しかし酸素を取り入れる過程で一部は活性酸素という物質に変化します。

この活性酸素が私達の体を酸化させるのです。

脂肪酸は私達の皮脂中に含まれる成分です。

皮脂には私達の肌を潤し乾燥や細菌から体を守る役割を持っています。

加齢によってこの皮脂に含まれる脂肪酸が変化してきます。

中でもパルミトオレイン酸と呼ばれる脂肪酸が増加します。

このパルミトオレイン酸と過酸化脂質が混じり合い、酸化、分解して悪臭となります。

冒頭に申し上げたとおりノネナールは脂肪酸と過酸化脂質の反応物質です。

この2つの成分が増加すれば、必然的に加齢臭も増えることになります。

加齢臭の元が増える原因とは

ノネナールの元となる過酸化脂質と脂肪酸が増えるため加齢臭がするというのはわかりました。

ではこの2つ成分が加齢とともに増加するのはどうしてでしょう。

それは深く生活習慣やストレスと関連します。

若い時から飲酒、喫煙、脂っこい食事、運動不足を積み重ねてきたことで体の中の血管にコレステロールや脂肪が増えるように体の皮脂腺の中にも脂肪が増えていきます。

また仕事や家庭のストレスで体に活性酸素が大量発生します。

過酸化脂質は活性酸素の発生量に比例するので、必然的にストレスが多い生活を送っていると過酸化脂質の発生量も増えることになります。

女性の加齢臭

現代女性は忙しい

女性でもたまにですが加齢臭を漂わせている方がいらっしゃいます。

主観的で申し訳ありませんが、割合としては1%いるかどうかだと思います。

元々女性は自分の身の回りのケアに気をつけている方がほとんどですし、分泌される皮脂の量も男性に比べて少ないと思います。

ただ昨今は女性も男性並みにバリバリ働いていて、仕事上でも強いストレスや緊張を強いられる方もいらっしゃいます。

結果自分の身の回りに時間を割けない状況で気を抜いたふとした時に加齢臭がしてしまうのだと思います。

私が実際に嗅いだことのある女性の加齢臭で一番強烈だったのは50代の方でした。

やはり忙しく働いている人でしたが、香水はおろか化粧もほとんどされていない方でした。

女性特有の理由も

この方は更年期の多汗も重なっていた可能性もあります。

それほど熱くないのに汗をかかれていました。

汗腺の調整機能をもつ女性ホルモンが減ったことで体温調節がうまくいかなくなり汗が大量にでたり、精神的なイライラなどの精神性発汗のメカニズムも働いたかもしれません。

その大量の汗と皮脂が混じり、そばでお話するとツーンと体全体からまさにオジサン臭がしてきました。

忙しくてそれどころじゃないんだろうなとは思いましたが、やはり最低限のマナーとしてニオイのケアは必要だと思います。